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大嘗祭(だいじょうさい)

コトタマ学 会報集成集上巻「大嘗祭」を読んで。

大嘗祭(だいじょうさい)」とは

皇位継承に伴い、新しい天皇が初めてその年の新穀を祭殿に供え、御自らも召し上がる共食の儀式。一世に一度だけ行われる大規模な新嘗祭(にいなめのまつり)で、三権の長や官僚、皇族方も参列する。おおにえ(おおなえ)のまつり・大新嘗ともいう。

・供物の稲は「悠紀田(ゆきでん)・主基田(すきでん)」と呼ばれる東西2か所の斎田から収穫され、新しく設営された2つの祭殿(悠紀殿・悠紀殿)にそれぞれ供えられる。

 

※「新嘗」とは“新穀を嘗める(味見する)”というような意味合いで、戦前からの祭日。元は旧暦11月第2番目の「卯の日」で、11月23日に固定されたのはグレゴリオ暦が採用された明治6年のこと。一般に“国の安寧と五穀豊穣を祈って毎年11月23日に行われる宮中祭祀”とされる。戦後まもない昭和23年、国民の祝日勤労感謝の日(11月23日)」となり現在に至る。「私たちの日々の生活は互いの生産と勤労に支えられている」という発想から採用されたネーミング。

※平成30年(2018)の記者会見に於いて、秋篠宮文仁親王殿下が「宗教色が強いため、国費ではなく内廷費から賄うべき」と政府とは異なる見解を述べて話題になった。

言霊学的宗教行事としての「大嘗祭

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・弱肉強食の物質文明を表す「天津金木音図」を縦に2分割すると、それぞれのブロックの中心に「ス」と「ユ」2つの言霊が餡子のように収まっている。

 

・音図右の、中心に「ス」が入っているほうが主基田。澄み静まった最初の宇宙「言霊ス」の田。

音図最上段のア行は「アカサタナ」で、“明らかな悟りの田を成せ”と変換できる。悟りといえば夜の国(宗教・哲学)を治める月読命の領分。

 

・中心に「ユ」が入った左側が悠紀田。同じくア行は「ハマヤラワ」で、“端をまとめて8つに並べて輪を造れ”となる。

無限のアイデアや欲望が湯水の如く湧き出す言霊「ユ」の田は、物質科学を治める須佐之男命の領分。

天津金木音図と大嘗祭の関係

・一般に「あいうえお五十音」として認識されている「天津金木(あまつかねき)」音図は、月読命須佐之男命が其々の領域を確立したものの、核心部分では決して相容れることなく長いあいだ共存し続けてきたことを表している。

・稲を扱うのは天照大神の役割。天皇が其々の田で採れた稲を其々の祭殿に供え自らも食す大嘗祭(新嘗祭)は、月読命須佐之男命に対して三権分立への回帰を諭すことを暗示している。

所感と補足

大嘗祭で実際に儲けられる2つの神殿と金木音図で左右が反転しているのは、それらを自分自身の体として主体的目線で見ることで、両者が合せ鏡のようになっていることが分かります。

 

大嘗祭において新天皇が悠紀殿~主基殿の順でお入りになるのは、日本書紀において「すき」に「次」の漢字が当てられていることに由来すると推測します。

また、「次(つぎ)」は宮中賢所において「清い」の反対語なので、相対的に「ゆき」が神聖で清浄との位置づけになるとも考えることができます。

 

「悠紀」とは「最も神聖で清浄である」、「主基」とは「次」という意味があります。

引用元:令和元年七月 - 東京都神社庁

 

清浄でないことを賢所では「次」と申します。

引用元:「皇室の祭祀と生きて( 次と清)」髙谷朝子 著

 

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